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術後十五日目 [闘病記]

昨夜は、久しぶりによく眠れた。途中、目が覚めて、iPhoneを持ってもすぐ眠りに落ちる。朝、5時に目覚めたが、熟睡感があった。ルーチンこなし、排便を確認。
今日の日勤ナースは、卒後4年で25歳。私のiPhone 4Sを見て、「私もiPhone 4Sにしたいんです。for スティーブの記念モデルなんですよね」「iPhone はケースも、いろんなのがあるし」と。そこで、ご自慢のケースを見せてあげる。


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「可愛い〜、こんなのどこで探すんですか?」その後、インテリアや可愛い雑貨の話、彼女の故郷山口県の話題、後輩看護師の指導に悩んでる話など、ガールズトークをいっぱいした。「今時の子は、受け身。与えられたことしかしないし、自分で深く掘り下げ学ぼうとしない。私は、休みでも翌日の不安があったから図書館行って勉強してましたけど、そういう危機感を持ってないんです。わからないことに遭遇しても、先輩が助けてくれるって思ってるんです。もっと放置した方がいいなかと思うのだけど、患者さんに悪い影響が出たら困るので、それも出来ず。若い子が何を考えているのかまったく解らず、怖さを感じるんです。」いや、私から見ると、あなたも十分若い。でも、人を指導、教育することは難しいということに関して共感できたので、話は盛り上がった。私達は医療者として、人の生き死に関わっている職業であり、その重みを認識しておく必要がある。それは、とてもストレスフル。好きじゃないと継続できない。でも、患者が良くなっていく姿を見ると、そのストレスは吹き飛ぶ。「ナースと患者の会話じゃないですよね。完璧、同業者の話ですね(笑)」その後、私がその時読んでいた中井久夫先生の本に話題はうつり「たいていの患者は看護師が健康な面に光を当てているからこそ治る」というフレーズを見せ、今回私が看護師さんからどれほど癒やされたかを伝えた。
その後、中井先生の本を読みながらうとうと。こんなスローな時間を過ごすのは、いつ以来?心身ともにリラックスできている感覚。罪悪感を感じることなく、まったりできるのは入院中だからなのかな?自宅でも、こんなゆとりの時間を作りたい。「ひとときのひきこもりは、自分をよみがえらせる力がある。」これも、中井先生のフレーズ。
中井先生の本を読んで、印象に残った部分を書きとめておこう。
急性期を抜けた時には「一過性の自己価値高揚」がでる。でもそれは一週間しか続かない。早咲きの花は霜に耐えない。弓は満々に引き締って放つこと。弓の喩えをいろんなところで思い出すこと。「いまは力をためるとき」。病気からの回復は「下山」に喩える。山を下りるというのは山登りよりもエネルギーが必要。登ったときの疲労は残っているし、目的を果たした目的喪失感がある。山岳事故は下山のほうが圧倒的に多い。
精神疾患を持つ患者さんを理解するために購入したのだけど、読む時間がなかったこの本。やっと読み終え、実は退院を控え回復期に入った私にピッタリ当てはまる内容だったことを実感。今、このタイミングで読んだことに、意味があるとも思えた。
仕事への復帰も大事だが、ブレーキをかけながら慎重に。アクセル全開で暴走しないよう、気をつけなきゃ。

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