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術後十八日目 (3月6日退院当日、午前) [闘病記]

いよいよ、本日退院。
親友には、昼食を食べ終わってほっこりする13時半に迎えに来てくれるよう頼んである。

退院の日までにしなくてはならない、したかったことを午前中にこなす。
しなくてはならないこと・・
まず、生命保険の書類を受付に持って行く。
病理組織の結果が出るのに、3ヶ月〜6ヶ月。それが出ないことには書類が完成しないので、ご了承くださいとのこと。う〜ん。診断給付金、早くほしかったなぁ。
その後、入院費の精算。2月14日に入院し3月6日に退院。保険診療+差額ベッド代+食費+電話代などで50万円越え。限度額適用認定証を出していても、この金額なんだ。認定書出してなかったら、いったいいくら?病気するって、お金かかるのね。
お部屋代は、1日12600円。長い間、病気一つすることなく生命保険の掛け金を一生懸命支払ってきたご褒美に、個室希望を出した。もっと上のランクの部屋にすれば、最上階眺め良し、セキュリティ完備、お風呂付き、無線LAN完備、iPadまで備品としてついているのだけど、入院時にその部屋を勧められなかったので、考える余地もなかった。自分の担当医達の活動拠点である病棟に入院している方がなにかと安心だし、私には手持ちのモバイルルーターとiPadがあったから大満足の入院生活。一人で時間を過ごすのは、どちらかというと大好き。それに加え、毎日家族の付添がある患者さんを見て羨ましく思う自分が予想できたので、4人部屋ではなく個室にした。結果的には、人を羨ましく思っている暇もないくらい私の見舞客は毎日絶えることはなく、しかも少々面会時間が過ぎても夜遅くまでお話することも許してもらえていたので、大正解だった。意外だったのは、日曜日の見舞客が少なかったこと。皆さん、日曜日は多いと遠慮してくださっていたようだが、実はこんなものなのだ。平日は、レントゲンやら検査やら診察やら入浴やらと結構お部屋を空けることが多いので、何もない日曜日は一番来て欲しい日だったりもした。でも、結果的にはこの日曜日に読書ができて良かったのだけど。
さて、入院中にしたかったことは、病院内のヘアサロンで顔剃りとフェイシャルエステをすること。入院前から、一番気にしていたのが髪の毛のことだった。洗髪できず頭髪がべとべとになるのが一番嫌い。入院時病棟案内の際、看護師さんに真っ先に質問したのが手術の前後、何日間洗髪できないのかだったほど。院内のヘアサロンは、入院患者さんを中心に営業しているため、シャンプー台もうつむき、仰向きの両対応だということは、下見をして知っていた。その際、顔そりとフェイシャルエステのコースもあることを知り、「やってもらおう!」と思っていたのだ。私が通っている美容院は、顔そりはしていない。顔そりをしてもらうには、理容室に行かないとできない。初めての顔そり体験が、なんと入院中の病院。「あの、顔そりって予約しないと無理ですか?」「いえ、この方の眉カットが終わったらできるし、5分くらい待っててもらえますか?」やった〜。ちなみに料金は眉カットは500円。顔そりは2000円、フェイシャルエステは1500円だ。とりあえず、今日は顔そりだけにしておこう。まずうなじから、暖かい泡状のクリームを塗ってやさしくシェービング。「当店ではお一人お一人替え刃を使い捨てにしております」感染対策も充分。病院内ということで、その点は安心してもよいかな。その後、時間をかけて眉カット。あら、顔そりって産毛処理だけじゃなく、眉カット混みだったんだ。ラッキー。丁寧に丁寧に眉の形を整え、その後ネアンデルタール人のようなむだ毛を剃っていく。小鼻周りや鼻の上も。本当に気持ちがいい。その後、クリームを塗ってちょっとタッピング。軽いハンドマッサージもしてもらった。「今日退院なんです。今まで自分で適当に剃っていて、人生初の顔そり体験。こんなに気持ちいいので、今度から通院のたびにやってもらいます。」そうなのだ、これから5週間毎に化学療法センターにて抗がん剤治療のための通院。通院の楽しみは、この顔そりに決定!次回はフェイシャルエステもつけちゃう!!顔そりの後、自分の手で肌をさわったら「すべすべ〜」。ぼさぼさ眉毛も、別人のように整えられていた。嬉しい。私が来店した時には、5名の女性客が眉カットやヘアカット、シャンプーをしてもらっていた。病棟からも、何度も予約の電話が入っていた。カットをしている一人の女性は、常連客のようで「どうする?どこに揃える?今は伸ばしている次期?あ、違うの。だったら思い切り切っとくね」たぶん、抗がん剤による脱毛のため、クール、クールに応じてヘアカット方法も変えるのだろう。医療用カツラのパンフレットもいっぱいあった。私が服用予定の抗がん剤では、脱毛の副作用はない。実は脱毛を覚悟して「こうなったら、自分の髪質ではぜったいに不可能なヘアスタイルの髪型に挑戦してみる」と考えていた次期もあった。入院前に、かかりつけの美容室に行った時も「抗がん剤するんですか?髪抜けるんやろか?せっかく今まで綺麗にお手入れしてきたのに・・」と私の髪質をいつも絶賛してくれるスタイリストががっかりしていた。がっかりするのは、私の方なのに。今度、あの美容室にいったら脱毛の副作用から免れたことを一緒に喜んで貰おう。

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